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第7回 イタリア共和国

第7回 イタリア共和国

 

日本からのアクセス 日本から直行便で約13時間の旅

日本からイタリアへは、約12時間45分で行けるイタリア航空の直行便がありますが、主流はローマかミラノ経由のルート。約15時間の空の旅です。
日本の航空会社だったら全日空、日本航空。ヨーロッパの航空会社もそのほとんどが利用できます。格安便なら羽田から4~5万円で行ける便もあります。フランクフルトやパリ経由で、安く行ける便もいろいろあるので、懐具合やスケジュールに合った航空ルートを探すのも、楽しみのひとつかもしれません。

 

国名・面積・人口・民族・宗教・言語 イタリアの国土は日本の約5分の4

正式な国名はイタリアです。面積は、301,230㎢で日本の約5分の4。人口は約5987万人で日本のほぼ半分です。民族はイタリア人です。宗教は昔からの伝統でカトリックの信者が多いのですが、イスラム教をはじめ多種多様な宗教が混在しています。
主言語はイタリア語ですが、英語を使う人もかなりいます。観光地であるローマ、ミラノ、フィレンチェ、ベネチアなどには英語やフランス語を話す人がかなりいます。それから、国境近くでは、隣接する国の言葉を喋る人が多くなり、ドイツ語をはじめ、いろいろな国の会話が楽しめます。

 

国民の基本的なライフスタイル・休日・仕事 学生にはスクーターが人気

教育にうるさいイタリアでは、高校まではアルバイトをする暇などありません。ただ、大学生になると親からの支援があるものの、自分でも何とかしなければならないので、レストランやパブなどでアルバイトをする若者もたくさんいます。
休日になると、高校生だと好みの洋服を買いに街に出かけたり、仲間と遊びに街に繰り出すことがよくあります。ローマだと切り売りピザ屋がいっぱいあるので食べ歩きなどをよくします。
家は日本より大きいので、自分の部屋やリビングに友達を呼ぶことも多いようです。無料のMTVを見ながらワイワイ騒いだり、プレイステーションでテレビゲームを楽しんだり、サッカー、バレボール、水泳など、人気のスポーツに熱中することもあります。映画館などに出かけることもありますが、お金の出所はイタリアではもっぱら親です。
それから、大学生の中にはスクーターを乗り回している人たちが多くスクーターでの通学風景もよく見られます。ローマ、ミラノなどでは50ccの2人乗りのスクーターを乗り回している学生もいます。

 

若者の流行とファッション 政治のことは、子どもの頃から家族間で話題に

イタリアは、ファッションの発信国ですが、日本ほどブランドに固執したり、値段の張るファッションに興味を持つ人は少ないようです。イタリアは20の州に区分されていますが、州単位で個性や自己主張が強いところに特徴があります。最近での若者は、自分の意見や夢をYOUTUBEでよく拡散しています。
イタリアの若者は、自分たちで流行を創っていく傾向が強く、人と同じということを極端に嫌います。これは、政治、食事、へアースタイルなどについてもいえます。
特に政治は、子どもの頃から家族と話をしているので、生活の中での大きな関心事となっている点は、日本の若者とは大きく違います。そうしたこともあって、意見や考え方が違うと、喧嘩になることもあります。この気の強さは女性も同じです。
イタリアでは、クラブやパブが若者に人気があります。お酒が飲めるのは18歳からです。日本のビールよりかなりアルコール度数の高いものを、時間をかけて飲みます。だから、酔いつぶれることはありません。ビールは最近になって製造が盛んになり、現在80種類近くが出回っています。

 

若者の食生活 仲間と集うことが大好きなイタリアの若者

イタリア料理は、日本でもすごく人気がありますが、イタリアの若者は高校生なら自宅で母親の手料理を、大学生なら自分たちで料理を作って、シェアハウスなどに持ち寄り、パーティなどを開くことが多いようです。
とにかく、仲間と集うことは大好きです。そんな時、出身地によって作る料理が違うので、パーティでは、イタリア各地の味覚が個性を競い合うことになります。
パスタなどは、調理法だけで300種類はあります。それから、ソースも違います。イタリアでは家にガスオーブンがあるのが当たり前です。肉料理から魚料理はもちろん、ケーキなど手のかかる料理の多くを自分たちでこなします。

 

教育制度 小学校から大学まで、好きな学校に進学できるイタリア

イタリアでは、「はじめに教育ありき」で若者はとにかく勉強が第一!国をあげて教育には熱心です。
たとえば、高校生は午前8時から午後1時から3時までが学校での授業。それが終わると、家に戻って勉強をするのが通常の生活パターンです。
日本と違って入試はありませんが、逆に卒業までは徹底的に勉強あるのみ。平日は帰宅するとまず宿題。それが終わると、翌日のテストに備えての勉強が待っています。テストは中間、期末だけではなく毎日がテストです。
たとえば、口頭テストでは前回の授業でやった内容を、先生がランダムに生徒を指名して質問。その回答結果が生徒の評価につながります。ですから、イタリアの高校生が授業で味わう緊張感は、日本の授業どころではないはずです。
そうした日々の評価は積み上げられ、1年の終わりに卒業点数にまとめられます。
イタリアの憲法では、国民全員に義務教育が課せられています。そうしたこともあって、学費は無料に近く、小、中、高では、私立を除いて誰でもが1年2万円程度の負担で学校に通えます。
イタリアでは、公立の小、中、高では入学試験がないので、自分の好きな学校に入れます。ちなみに、小学校は6年間、中学は3年間。高校は5年間と、高校の就学期間が日本より長いのが特徴です。
イタリアでは18歳から選挙権があります。クルマの免許も18歳からです。先ほどお話したように、イタリアでは高校は5年間ですから、高校を卒業する前に選挙権やクルマの免許が取得できます。
それから、イタリアの大学は3年制です。公立の場合、授業料は1年間でだいたい15万円という格安ぶりです。
イタリアには公立の大学が80校あります。高校を卒業すれば、音楽大学でも、美術大学でも好きな学校に進学できます。ただし、3年間できちんと卒業できる人はまれで、ほとんどが留年します。
大学の試験は学生と先生のマンツーマン方式の口頭試験です。イタリアの大学では会話を通じての理解力、表現力が徹底的に試され評価されるのです。

 

若者の憧れの職業 若者に人気ナンバーワンの職業は公務員

今、イタリアの若者にとって一番憧れの職業といえば「公務員」です。とは言っても、公務員の給料はそんなに高くはありません。でも女性には人気の職業です。次は、「自営業」次いで「銀行員」「郵便局員」の順です。
そうした中、30代でそれまで勤めていた堅い仕事を突然やめて、「皮靴職人」「ジュエリー職人」「ソムリエ」などの職につく人もいます。そうした人たちは、何十年もやってきた職人さんの下で、きびしく、指導されながら職人へと成長していくことになります。

 

流行の言葉 イタリアでの流行語は州ごとに違う!

イタリアにも、流行り言葉はあります。ただし、イタリアではそれぞれの州が、ひとつの国家のようなかたちで機能しているせいか、流行り言葉も、州ごとに違っています。だから、ローマで言ったら通じるが、ミラノで言っても誰も知りません。
それでも、ひとつあげるとすれば「BELLA(ベラ)」という流行語があります。この言葉、本来は「BELLA(美しい)」と、女性に使う言葉ですが、Lazio州では、男女問わずに「CIAO(チャオ:こんにちは)」の意味で使われています。
それから、テレビのトーク番組がすごく盛んなイタリアでは、「Great Brother」 という番組に参加する人たちが、番組の中で使った言葉や言い争いでの言葉が面白がられて話題になったりします。
この番組、もとはスウェーデンで始まったのですが、スウェーデンでは人気が出ずイタリアに来て大人気番組に。イタリア人の「前に出たがる」気質が「血」を騒がしているのかもしれません。

 

日本との関係 日本のサブカルはイタリアでも大人気!

かつて、商人として中国の元に旅行し、中国人から聞いた日本のことを「東方見聞録」という旅行記にまとめ、ヨーロッパに初めて日本を紹介したのはイタリア人。ベネチア市民のマルコポーロでした。日本との正式な国交は1866年に「日伊修好通商条約」が締結されてからです。
イタリア人にとって日本は憧れの国のひとつです。日本を訪れるイタリア人も多く、その主な目的は観光です。日本の若者や若者文化はサブカルチャーのイメージが強く、日本のアニメ、マンガなどに興味を抱いて来日するイタリアの若者もたくさんいます。イタリアの若者の日本への期待感は高く、語学留学で多くの若者が来日しています。
余談ですが、和食は高級で値段が高いというイメージがあります。ところが去年、ミラノで行なわれたFOODEXPOでは和食の人気が高く、8時間待ちで順番を待つ人もいました。

 

イタリアをもっと知るには イタリア文化会館に行こう!

イタリアをもっと知るには、イタリア文化会館でのイベントに参加するのが 一番かもしれません。イタリア文化会館では、常に多彩なプログラムを組んでいます。ここで開かれるイベントや交流会に参加すれば、多様なイタリアを知ることができます。

©Stefano Amantini

◆ 連絡先

イタリア政府機関 イタリア文化会館

イタリア語・イタリア文化コース、文書管理、
留学申し込み手続き担当

Fabrizio Nanni
ファブリツィオ ナンニ

TEL:03-3264-6011(代表)
〒102-0074 東京都千代田区九段南2-1-30
http://www.iictokyo.esteri.it

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