ケーブルテレビ品川公式キャラクター「シナガワン」に学ぶ

2021.01.19

サクセスに学ぶ

品川区内の約8割もの世帯に、ケーブルテレビ放送を提供するケーブルテレビ品川。地域に根ざし活動する、自称区民のアイドル「シナガワン」について、株式会社ケーブルテレビ品川のメディア企画部に伺いました。

ケーブルテレビ品川は、品川区に居住者の約21万世帯のうち、約17万世帯に接続しており、品川区内の約8割もの世帯にケーブルテレビ放送をはじめとした生活インフラを提供しています。ワクワク”する情報を、品川区そして世界へ発信するチャンネルで、公式キャラクターの「シナガワン」も、体を張って色々なことに挑戦しています。

そんなシナガワンの取材に伺ったのですが、取材する様子を逆に撮影されました。撮影されたものは、ケーブルテレビ品川のCMとして放送されています。

【シナガワン誕生背景】

ゆるさと俊敏さとハートの強さを兼ね備えたハイブリット犬、シナガワン。前が”品”で後ろが”川”。なぞなぞのようなBodyをもつ「シナガワン」の誕生にはどんな背景があったのでしょう。

ー誕生のきっかけー

同社は開局20周年を機に「南東京ケーブルテレビ」から、もともと愛称として親しまれていた「ケーブルテレビ品川」へ社名を変更。社名ロゴ・コーポレートロゴの変更とあわせて、同時にキャラクターも、ブラウン管テレビをモチーフにした先代の「テレビくん」から、新キャラクターを設定しよう！ということで、2016年3月に社内プロジェクトが立ち上がりました。

最終的に新キャラクターはシナガワンを含め8案に絞られました。品川区の「東海道の最初の宿場町として栄えた歴史」や、「お祭りが多く下町気質の残る人情味あふれる街」などの要素から、「お侍さん」「お神輿」「八百屋のおじさん」などをモチーフにしたキャラクターも候補にあがりました。最終的にはシンプルで再現性が高く、類似が無いなどの点からシナガワンが選ばれたのは、2016年の7月1日のことでした。

「子どもたちに人気のシナガワンですが、実は人見知りでツンデレな一面もあるんです。また、シナガワンのしっぽは触ると幸せになれるという噂がありますが、しっぽを触ろうとすると恥ずかしくて逃げてしまいます。シナガワンンが活躍する中で、新たな一面というのを発見することが多いんです。」と教えていただきました。

シナガワンのBODYカラーは、発色の良い黄色。そこに、ケーブルテレビ品川のロゴのカラーである、水色・緑色・オレンジ色も加えられた配色になっています。黄色は子どもたちに受け入れてもらいやすいという色彩テストの調査と、「黄色は子どもに絶対嫌われない！」という社内の逸話から、BODYカラーとして選ばれています。

【シナガワンの役割】

「シナガワンのケーブルテレビ品川！」となることを目指し、「お腹に品、背中に川のシナガワン」を品川区内に浸透させたいという思いで、日々、活動しています。そんな活動を通して、「地域のみなさまに喜びと感動を伝え、安心・安全と豊かな社会環境を提供する、ケーブルテレビ品川」のことを知ってもらうことがシナガワンの役割です。

誕生当初は、地域のみなさまにシナガワンを知ってもらうため、区内のイベントにとにかく参加しました。地域の夏祭りを1日3ヵ所、掛け持ちしたこともあります。呼ばれていないのに、イベントに顔を出したこともしばしばでした。ゲリラ参加にもかかわらず、会場ではシナガワンにたくさんの子どもたちが集まってくれ、翌年からはゲストとして招待されるように。そんなことをしているうちに出演オファーも増えていきました。

散歩好きなシナガワンは、戸越銀座商店街をプラプラしたりしていました。
消防士、交番の警察官とはすっかり仲良しで、商店街の理事長にもご挨拶にうかがいます。商店街を行きかうみなさまも、気軽に声をかけてくれ、名実ともに地域密着型のキャラクターとして成長中です。

【シナガワンの活動】

ー番組情報発信編ー

現在、シナガワンは「ミライ作文」とＦＭしながわ88.9MHzの「シナガワンラジオ」に出演しています。「ミライ作文」では、シナガワンがラグビーや跳び箱などさまざまなことに挑戦！「シナガワンラジオ」では、シナガワンのひとりごとというコーナーがあり、こちらはパーソナリティの方が代読しています。

シナガワンは品川ケーブルテレビの公式キャラクターだけあって、大物タレントとも共演しています。きゃりーぱみゅぱみゅや、純烈、中西圭三、アメリカで人気のドラマ「SWAT」のジェイハリントンなどとも共演しています。

ーSNS情報発信編ー

Twitterでは主に番組情報を発信しています。フォロワー限定のプレゼント企画を行うことも多いんです！今ならプレゼントの当選確率も高いようです。

ーグッズ編ー

Twitterのプレゼント企画や、シナガワンが参加するイベントでシナガワングッズは配布されています。

なりきりTシャツやマスクケース、シナガワンのしっぽを模したエコバックやマスコットなど、多くの種類のグッズが登場しています。

ーイベント編ー

品川区のイベントを中心に活動するシナガワンですが、新型コロナウイルスの影響で今はイベントの参加を控えています。そんなシナガワンを見ることができるのは、東急池上線と多摩川線の車内ビジョン。シナガワンのCMが月に一度、更新されるので、毎月新しいシナガワンに出会えます。

イベント参加する際は、その日の天候にあう服装情報などと合わせて、インフォメーションがイベント当日の朝にTwitterで発信しています。

ーコンテンツ編ー

シナガワンのLINEスタンプは、産学プロジェクトから生まれました。ケーブルテレビ品川が品川区の清泉女子大学地球市民学科1年生の講座をお手伝いしたときに、複数のグループから「LINEスタンプを作って認知拡大を！」という企画が立ち上がり、誕生しました。イラストやコメントも、学生がフィールドワークや街頭インタビューで得た情報が元になっています。制作は2016年ですが現在もLINEスタンプは大好評です。

ーしなトクCLUBー

しなとくCLUBは、ケーブルテレビ品川の利用者限定の特典サービスです。品川区内のしなとくCLUB加盟店で会員証を提示するとお店ごとの特典が受けられます。対象のお店は、ご利用ガイドまたはこちらのリンクからチェックできます。

飲食店を中心に、食品販売や美容室、バレエスタジオなどの習い事まで、さまざまな業種のお店で利用可能で、
基本的に地元の個人経営のお店が加盟しています。地元のお店とケーブルテレビ品川の利用者を結びつける、地域活性化の目的も含んだサービスです。

【ブランド認知を保つための施策と差別化】

ノベルティとして配布するグッズには、こだわりがあります。鉛筆なら「三菱鉛筆」、キャンディなら「サクマ製菓」のように、グッズは有名ブランドにお願いして作製。一つ一つがしっかりとしているので、プレゼント企画で当選した方が喜んでもらえるよう、コミュニケーションツールとして大切に企画開発されています。

【コラボレーション】

大崎一番太郎をはじめとする品川区内のキャラクターとはほぼコラボレーションしたというシナガワン。
「一番の思い出は、品川区のイベントで、くまモンと1対1のステージで共演を果たしたことだワン。憧れのくまモンとの共演、本当に嬉しかったワン。集まってくれた人たちはほとんどがくまモンのファンだったけど…。オーラがあるゆるキャラに出会ったのは、あの時が最初で最後だワン。」とシナガワン。

ケーブルテレビ品川のオリジナル番組では、ずん、どぶろっく、NON STYLE などとコラボ。先日はなんと、ペナルティのヒデさんからTwitterで出演逆オファーの依頼も。品川区に所縁のある芸能人からもシナガワンは親しまれています。

【シナガワンと、ゆるキャラ®グランプリ】

2020年で最後となったゆるキャラ®グランプリですが、シナガワンは2017年度から出場しており、ラストイヤーは109位で自己最高順位を残しました。

「参加して良かったことは、今まで出会えなかったファン層に出会えてことです。エントリーしたことでトレーディングカードを作ったのですが、北海道から沖縄まで全国のコレクターの方から問い合わせをいただきました。イベントで配布したときも好評でした。このコロナ禍で”なにかできることはないのか？”と、シナガワン手ぬぐいを使った”シナガワン布マスク”のプレゼント企画し、こちらも好評いただき、このイベントに参加したことで、品川区の地域密着型で活動してきたシナガワンが、全国のみなさんに愛されるきっかけとなりました。」と振り返っていただきました。

＊ゆるキャラ®という文字は、みうらじゅん氏の著作物であるとともに扶桑社、及びみうらじゅん氏の所有する商標です。