驚安の殿堂 ドン・キホーテのマスコットキャラクター「ドンペン」をレポート!

キャラ散歩

【ドンペンについて】

 

「ドンペン」は」ドン・キホーテのマスコットキャラクターです。
体の色は深夜をあらわすミッドナイトブルー、頭にはナイトキャップをかぶっています。
また、看板に使われるドンペンは月に乗っています。月は暗い夜道を明るく照らす夜の象徴です。つまり、夜中でもお店が開いていますよということを表現しています。
ドンペンのデザインには、このようにドン・キホーテの特長である「深夜営業」の要素がちりばめられているのです。

 

【キャラクターが創られた背景】

ドン・キホーテの店内に入ると、手書きのPOPをよく目にしていただけると思いますが、それはPOPライターさんが1枚1枚手書きで作っています。このPOPが、ドン・キホーテの空間演出の一つになっています。
ドン・キホーテのPOPに使われるドンペンは1998年に創られました。社内でマスコットキャラクターのデザイン募集を募り、POPライターさんが考えたデサイン「ドンペン」が選ばれました。「ドンペン」は社内で誕生したキャラクターなんです。

 

【認識性、差別性のために最も活かしたこと】

キャラクターの認識性、差別性は、お腹にある「ド」という文字です。キャラクターの中で、このようにストレートに言葉が入っているデザインは今でこそ目にしますが、当時はあまりなかったと思います。ペンギンを使ったマスコットは世の中にたくさんあると思いますが、このようにお腹に文字が入り込んだドンペンのようなキャラクターは少ないのではないでしょうか。

 

 

【存在理由を保っていくために選ばれた展開方法】

ドンペンは、もともとキャラクターを浸透させるために創られたキャラクターではありません。どちらかというと、ドン・キホーテを知っていただくための存在です。
たとえば、店舗のサインを作る際に「ドン・キホーテ」という文字の看板だけではなく、「ドンペン」を使うことで目印になります。

また、ホームページでもその役割があります。ホームページの中にキャラクターがいることで、一目でドン・キホーテだということが認識できます。ほかにも2014年に作られたドン・キホーテオリジナル電子マネー「maj!ca(マジカ)」カードには、ドンペンがデザインされたものが多くあります。シンプルなカードデザインと比べて、ドンペンがデザインされているカードは、ドン・キホーテ感がより出る、という効果があると考えています。

ドン・キホーテにおいてドンペンを描く機会が多い人は、各店舗にいるPOPライターさんたちです。我々の会社には「権限委譲」という風土があり、本社が何か指示をして、それを現場の人が行うのではなく、実際にお店作りをしてお客さまと触れ合っている現場が全てを決定していきます。

そのため、お店の中にある販促物はお店に来るお客さまや、売りたい商品に合わせて、その場その場で現場が判断し、お客さまに求められているものを形にしていきます。POPに描くドンペンは、ドンペンがペンギンであること、ドンペンの体の色がミットナイトブルーであること等の一定のルールがありますが、基本は自由に描いてOKです。その中で、ドンペンのスタイルは少しずつ進化していき、お店ごとにそれぞれテイストのドンペンがいる展開になっています。

自由に制作できるといっても、本来の「商品を紹介する」というPOPの役割を忘れずに、ドンペンはあくまで商品説明の補助的な存在です。お店の特長や、作り手によってデザインは若干変わってくると思いますが、それが個店主義であるドン・キホーテの面白いポイントの一つだと思います。

 

【キャラクターが創られてから今までの転換点】

キャラクターが創られてから今までの大きな転換点というのはありません。最初にデザインが作られてから今までこのデザインですので、そんなに変わっていないと思いますが、日々の変化に柔軟に対応するのがドン・キホーテの経営スタイルなので、本当に毎日毎日少しずつ変化している可能性はあります。小さな変化には気づきにくいと思いますが、もしかしたら、20年、30年後には大きく変わっているかもしれませんね。

ドンペンのプロフィール自体は細かく決めていません。最小限の設定に抑えるからこそ、企業のスタイル同様に柔軟な変化対応がキャラクターにおいても反映できます。そのため、細かい設定は不要と考えています。

 

【今の段階で考えられるキャラクターの効果、魅力】

今の段階で考えられるドンペンの効果、魅力といえば、外国の方や道を探している方の目印として役立っていることです。言葉が通じなくてもキャラクターは一目でわかりますから、ドンペンがいることでドン・キホーテのお店があるという目印になっていることは大きな効果だと思います。

我々は小売業なので、実店舗ではやはり商品が主役です。店内においてドンペンの役割はあくまでも商品やサービスを紹介する補助的なものです。ただ、ネット時代を迎えた現在では、実店舗での使い方と比べてキャラクターの役割は幅広くなります。お店の空間演出に使われていたドンペンが、ネット上では動き出してドン・キホーテを紹介し、お客さまとコミュニケーションを取るツールとして大きな役割を果たしていると感じています。

 

【ネット時代を迎えてからのキャラクターの存在意味】

お客さまからの支持が増えれば、キャラクターの役割はさらに広がる可能性があります。たとえば、現在ではネットを通じて、海外のお客さまにドン・キホーテを紹介することができます。その際、ドンペンはドン・キホーテのアイコンとして、大きな効果を発揮してくれます。海外で開催される日本への旅行博において、ドン・キホーテの出展ブースにドンペンが登場すると、お客さまには大人気で、ドン・キホーテの店舗を訪れる前にドンペンを知るという、逆転現象が起きることもあります。

 

また、ドンペンが今年、誕生20周年を迎えたことを機に、8月3日から一部の店舗でドンペンのオフィシャルグッズの展開がはじまりました。

実店舗では主役ではなかったドンペンが、ネット上でドン・キホーテを知らせるアイコンとして活躍し、お客さまの支持をうけてグッズ化され、店舗の主役である商品となって店頭に並ぶことは、ネットを活用した効果の一つだと思います。

 

【今後、貴社のキャラクターに対して期待されること】

 

我々は小売業なので、キャラクターを活用することはお客さまとのコミュニケーションのツールとして有効な手段だと思います。今後もドン・キホーテをPRするキャラクターとして育てていきたいと思います。ドン・キホーテを理解してもらうための存在として、ドンペンには大きな可能性があると期待しています。

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