【ムッシュ・コイケヤと巡るさけ子の旅】広島・尾道「猫の細道」で猫と巡り合う

エッセイ-さけ子のプチ一人旅

「湖池屋ポテトチップス のり塩」のマスコットキャラクター“ムッシュ・コイケヤ”と旅するイラストレーター・さけハラス先生のキャラクター“明美さけ子”とのコラボ・エッセイ。今回は、広島県の尾道を訪れます。

千光寺山の麓、斜面に沿うように連なる石段と、それを縫うようにいくつもの路地が広がっている。

千光寺から眺める尾道の夏風景 右奥に見えるのが尾道水道

目的地はあるけれど、あえて地図は見ない。一つひとつの路地の先に、なにか面白い発見があるような気がするから。そんな好奇心をくすぐる風景が、尾道には広がっている。

例えばそれは「可愛い驚き」で、生垣と軒先に挟まれた細い路地を歩いていたら、生垣から黒猫が飛び出してきたのだ。

私が声も出ないほど驚いているのに、きょとんとした目で私をちらっと見て、微かな声で鳴きながら軒先へと消えていった。

猫のこういう気ままなところ、好きだなあ。にゃーべらす……!

尾道の山沿いは、車が通るどころか、人がすれ違うこともやっとな細い路地も多い。猫にとっては安全で住みやすい街なのだろう。今日の目的地も、猫にちなんだ場所だ。

気が向くままに路地を探検していると、千光寺通りに突き当たる。参拝客の通りやすい幅の広い石段で、左手には中村憲吉旧居、その向こう側には尾道水道が見える。行き当たりばったりの道中でありながら、割と正確に目的地に近づいていた。

中村憲吉旧居

蔦の絡まる生垣に、カラフルに彩られたお店。そして、所々に散りばめられた猫アート。

その名も「猫の細道」だ。これまで通ってきた路地の風景でも充分素敵だったのに、この細道に広がる風景は、猫好きにとってはたまらない世界観が広がっている。

猫の細道にはもちろん本物の猫もいて、無防備に寝そべっている姿を見ると、思わず撫でてみたくなる。しかし、近寄ってしゃがんだときに、猫の視線は私の背後に向かっていた。

私のほかに誰かが近づいていたのかと思ったが、振り返っても誰もいない。視線をもとに戻すと、猫は明らかに興味津々な視線を私の背中の方に向けていた。

なるほど。あなたが人気なのは、なにも人間だけじゃないと。背中で揺れるムッシュ・コイケヤのことが気になってしょうがない猫はとても可愛い。けど、なんか複雑な気持ち……。

──そんな悠長なこと言ってる場合じゃないのであーる! 明らかに狩猟本能が刺激されている目であーる!

 

ムッシュが猫パンチされてしまうのもかわいそうなので、猫と戯れるのはお預けにすることにした。苔むした岩の上にひっそりと置かれた、石に描かれた猫アート「福石猫」が、私たちの一部始終を見て笑っているように見えた。

 


尾道付近のグルメスポット

急勾配の坂を昇り降りしたら、脚が疲れちゃった。丘を下り、徐々に強くなる潮の香を感じながら、尾道駅付近へと戻ってきた。

「とりあえずホテル付近に戻れば、何かしら手ごろなカフェがあるよね…」

そんなことを考えていると、私の脇をロードバイカーが颯爽と通り過ぎていった。ちょっとびっくりしたけど、彼らの行先を目で追ってみると4台連なって倉庫の方向へ。でっかく白色でU2と描かれている。

「んっ…あれって倉庫…? いやっ、もしかして、お店かな」

ドライブスルーならぬ”サイクルスルー”で、ロードバイカー達が乗ったままボトルウォーターチャージを済ませ、再び颯爽と次々にその場を去っていった。

興味が湧いて、そこへ違づいてみる。お店の名前は「ONOMICHI U2 Yard cafe(ヤードカフェ)」と書かれていた。

そういえば、広島県から愛媛県まで続くサイクルロードがあったんだっけ? 彼らはおそらくそれが目的なんだろうな。

慌ただしい彼らとは違って、私はここでムッシュと一緒に疲れた脚を癒しながら寛ぐことにした。

倉庫を改装した店内は、いい意味で文学で有名な尾道っぽくない様相で、現代的でスタイリッシュ。

歩き疲れてお腹もペコペコ。注文したのはハンバーガーとポテトのセット。文字通りかぶりついちゃった。女の子でもちょっとぐらいは許されるよね?

これから、愛媛県を目指すロードバイカーにとって、きっとここは始まりの場所。でも、戻ってきたときには終わりの場所になるんだろうな。

「終わりと始まりは一緒なんだな~」なんて詩人みたいなことを考えていたら、ふと我に返って恥ずかしくなった。独り言に出てないよね? ムッシュに聞かれてないよね?

お腹も満たされて、しばらくしたら脚の疲れが少し和らいできた。すぐにホテルに帰らず、もうちょっと尾道水道に沿った道を歩いてみることにした。

海風が優しくほほをなでていく。

風の中に、潮の香に交じって、ほのかに夏の終わりの匂いがした。

 


尾道のおすすめホテル3選

中世より交通の要衝であった尾道。1669年に寄港地として認められて以来、港として繁栄してきました。それにより富を蓄えた豪商たちがお寺の建立、街の整備に投資。その街並みが多くの文人たちに影響を与えることになり、現在の「芸術文化の街・尾道」の原型を作り上げました。

歴史の趣を残し発展を遂げた尾道を観光するための拠点として、JR尾道駅からアクセスしやすいホテルをご紹介します。尾道駅から5分圏内という魅力だけでなく、尾道水道を臨むことができ、瀬戸内海の風を感じられる好立地にあるといえます。

格式高い旅館とは違い、比較的お財布にも優しいプランもホテルならではの魅力の一つです。

 

[さくらホテル尾道駅前]

JR尾道駅から徒歩70秒の駅近のホテル。ホテルのコンセプトは尾道で過ごす“プレシャスなひととき”。尾道のさくらのような優雅な時間を提供してくれます。

おもてなしのテーマ「アクティブ&リラックス」8階のラウンジの窓下には港の風景と穏やかな瀬戸内海(尾道水道)が広がります。海に面した絶好のロケーションだけでなく、風情ある街並みや日本遺産に認定された美しい風景、そして瀬戸内海の海の幸をふんだんに使った料理がもてなしてくれます。

住所:広島県尾道市東御所町5-1

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[グリーンヒルホテル尾道]


尾道駅から徒歩2分の場所にあり、また尾道港のロビーとして機能する尾道ウォーターフロントビルにあります。3階には吹き抜けで作られた開放感のある宴会場は、南側は尾道水道・向島、そして北側は千光寺山を一望できます。

バーラウンジ「港灯(ハーバーライト)」では、八朔、レモンなど瀬戸内産の柑橘を使用したオリジナルカクテルが充実。地元バーテンダーとの尾道の魅力について花を咲かせることでしょう。さらに、2021年7月にはイタリアンレストラン港九番地「Harbor9」がオープンし、ますます“食”が充実したホテルになりました。

住所:広島県尾道市東御所町9-1

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[尾道第一ホテル]

JR尾道駅から徒歩3分に位置し、専用駐車場では最大30台が無料で収容可能なのが魅力の一つ。

ホテルの向かいには「しまなみ海道レンタサイクル」があり、電動アシスト付きでレンタサイクルターミナルであれば乗り捨ても自由なため、気軽に瀬戸内の風を感じながらのサイクリングが楽しめます。

レストランの雰囲気はアットホームで、朝は和朝食バイキングを楽しめます。昼は尾道ラーメンや日替り定食などおふくろの味が迎えてくれます。

住所:広島県尾道市西御所町4-7

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【広島県 猫の細道周辺地図】


【ONOMICHI U2 Yard Café(ヤードカフェ)】

Yard Caféは瀬戸内海を挟み向島を眺めることができる尾道水道を臨むロケーションに位置しています。

カフェは、倉庫を改修した複合施設「ONOMICHI U2」の中にあり、同施設はホテル・バー・レストラン・サイクルショップなどの機能を併せ持っています。

また、「しまなみサイクリングロード」のターミナルポイントでもあります。広島県尾道と愛媛県今治の間の島を伝って横断を目指すサイクリスト達が利用しやすいように、“サイクルスルー”カウンターを海に面して設置。

コーヒーはオリジナルブレンドと、瀬戸内の小規模ロースターの豆を使ったシングルオリジンから選ぶことができます。

デッキで瀬戸内海の風を感じながら、瀬戸田産レモンをはじめとする瀬戸内野菜や果物を使ったフレッシュジュースでちょっと一息。

営業時間:9:00~18:00(月~金)、8:00~19:00(土・日・祝)
電話:0848-21-0550
住所:広島県尾道市西御所町5-11
HP:https://www.ankosweet-kashiko.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kashiko0420/
Facebook:https://www.facebook.com/onomichi.u2
(※)営業時間は変更の可能性があります。詳細はHPでご確認ください

作画:さけハラス キャラクター情報を見る▷
著:(株)ピーアールハウス

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・ムッシュ・コイケヤ:@MonsieurKoikeya
・さけハラス先生:@hunwaritoast
・明美さけ子:@akemi_sakeko

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