【ムッシュ・コイケヤと巡るさけ子の旅】高知・桂浜で夏を感じる

エッセイ-さけ子のプチ一人旅

「湖池屋ポテトチップス のり塩」のマスコットキャラクター“ムッシュ・コイケヤ”と旅するイラストレーター・さけハラス先生のキャラクター“明美さけ子”とのコラボ・エッセイ。今回は、高知県の名所・桂浜を訪れます。

高知龍馬空港に降り立ち、2時間弱。

海岸沿いを走るバスの少し空いた車窓から、潮の香りが入り込んできた。

白い砂浜の先には、地平線までつづく海原。

車窓にもたれかかり眼下を眺めると、太陽にきらめく水面、そして砂浜へと押し寄せる波が見えた。

 

海に来た。自分が選んだから当たり前だけど、海原を見るといつも胸が躍ってしまう。リュックの上で小刻みに揺れているムッシュ・コイケヤが、自分の代わりに今の気持ちを表現してくれているみたいで、一人で笑ってしまった。

 

Twitterで友だちがいいねしているのを見かけてから、なぜだかすっかりムッシュのファンになってしまった。いつもリュックで揺れているムッシュは、旅のお供であり、ちょっとしたお守りだったりもする。

 

バスはついに本日の目的地、「桂浜」へと到着した。バス停からお土産物屋さんを通り抜け、鬱蒼とした松林の小径を進んだ先にあるのが、坂本龍馬像だ。

……我ながら、すごくベタな観光をしていると思う。けど、せっかく高知県に来たんだから、見ておかなくちゃ。

せっかくだから、ムッシュにも龍馬さんを見せてやろう、そう思って振り返った時、なんでこの場所に像があるのか分かった。

松の枝間から覗く広い海原。岩にぶつかり、白いしぶきを上げる波。自然の力強さが体全体に迫ってくる感覚。

こんな強いエネルギーを受け止めて、龍馬さんは毎日はるか遠くの大海を見つめているんだね。

 

いてもたってもいられなくなって、階段を下り、海の近くへと駆け出した。

靴越しに感じる砂の感触が久しぶりで、さらにテンションが上がる。

 

桂浜では海に入ることができない。強く、そして変化の激しい波が危険だから。

それでも、開けた視界から見える景色に、私は圧倒されていた。

 

荒い波の音を聞きながら、しばらくの間、桂浜の景色をただ見つめていた。潮風が髪を揺らして、波しぶきが額に当たる。その冷たさやべたつく感覚が、日差しに火照る自分の身体を思い出させた。

 

砂だらけになった靴を少しだけ手で払い、海岸沿いを歩くことにした。

桂浜は弓のように沿った形状をしていて、反対側の断崖の上に、何か小さな建物のようなものがあるのが見えた。

近づいてみると、そこには橋が掛かっていて、どうやら祠のようなものだと分かった。

ひっそりと佇むそれが気になって、そこに向かってみることにした。

 

橋の名前は「龍宮橋」と書いてある。海を前面にして、この橋と奥に続く階段。なんてワクワクする場所なんだろう……

Google マップで調べてみると、桂浜は坂本龍馬像がある龍頭岬(りゅうずざき)と、今ここにいる龍王岬(りゅうおうざき)が両端になっていて、橋を渡った階段の上には、神社と展望台があるようだ。

そうと分かったら行くしかない。

龍宮橋を渡り、階段を登っていく。階段の横は断崖のようになっていて、海岸線よりも澄んだ、きれいなコバルト・ブルーをしていた。

イラストは海津見(わたつみ)神社に参拝へ向かう途中にある龍宮橋

階段を上る足取りと潮風で、ムッシュは縦横に揺れている。まるで一緒にワクワクしてくれているように見えて、私までなんだか楽しい気分。

 

「たのしみであーる!」

 

割と大きめな独り言。後ろを振り返ったら、他にも階段を上っている人が数人いて、みんな目を丸くしていた。

階段を上りきった先には、太平洋を一望する開けた場所に朱色の小さな祠が一つ。海津見(わたつみ)神社だ。

海の神様である大綿津見神(おおわたつみのかみ)を祀るこの神社は海上安全と豊漁のご利益があるらしい。

今よりもはるかに漁が危険であった昔、ここに来ていた方々はどれほど切実な思いで祈りを捧げていたのだろうか……

また変な癖が出たなと思う。物事を深読みしてしまうというか、妄想というか。でも、こうして思いにふける時間がたまらなく好きだ。

弓状に広がる砂浜と太平洋を眺めて夏を感じたかった──

家族旅行なのに、両親より先に飛行機に乗って桂浜に来た理由は、それだけだった。

 

自然の力強さと、かつてここに生きた人々に思いを馳せて、私はただ、燦々(さんさん)ときらめく海原を眺めていた。


【ムッシュコイケヤとのコラボTwitter】

ムッシュのファンのみんなのコメントが気になる〜・・・

わたしもTwitterに載せてみたよ


桂浜からのちょっとした冒険で出会ったグルメスポット

夕方、はりまや橋で両親と待ち合わせる約束をしていたけれど、時間に少し余裕があったので、浦戸大橋を渡ってみることにした。

マップ上だといけるんじゃないか、そう思っていた私がいました……

こういうことも、実際に来てみないと分からないじゃない。そんな風に自分を励ます。思いのほか長く、交通量の多い橋の上では、横すれすれで大型トラックが走り抜ける。ようやく渡り終えたころにはすっかり体力を消耗していた。

 

何か甘いものが食べたい、、、

 

そんなことを考えながらしばらく歩いていると、「かつお船」という名前の建物を発見。文字通りに、かつお漁船をかたどったレストランと売店だった。売店でアイスクリームでも買おうかな、とも思っていたけど、お昼は空港で買ったサンドイッチで軽く済ませてしまったから、ちょっとお腹が空いていた。

 

かつお船のちょうど反対側、車道側にある小さな建物に、答えがあった。和風の外観にピンク色の市松模様の看板がかわいい。そして何より、「あんこスイーツ」という言葉が気になって、吸い込まれるようにお店に入っていた。

お店の中は明るく開放的で、カウンターには「あんこスイーツ」。一口サイズの彩り豊かなおはぎが何種類も並んでいる。

※現在「抹茶、むらさき芋」は販売しておりません

迷いに迷って、スタンダードな粒あんと、ほうじ茶、そしていちごをチョイス。歩き疲れた身体に優しい美味しさが染み渡る……

 

手作り餡子と高知県産の素材にこだわり、餡を包むお餅は清流四万十川の水で育った仁井田米を使用しているのだとか。軽い思いつきが、ちょっとした冒険になった今日だったけど、そのおかげで高知県の恵みがつまった、美味しいお菓子と出会えたことは嬉しい。

 

スマホで帰りのバスの場所を探し終えたタイミングで店を出た。時間はまだ15:30を過ぎた頃だったけど、16:30頃にははりまや橋に着いているのが今日の約束。

 

お陽さまはまだ高くて、かつお船の方から薫る潮風に名残惜しく思ってしまう。だけど、今日の一人旅はすごく充実していた。夏だけでなくて、高知の自然を感じられたから。


桂浜のおすすめ宿3選

過去に『全国旅館100選』に選ばれたことがあり、今回の舞台からもほど近い場所で50年以上店を構えている老舗旅館をご紹介します。

ちょっとリッチな気分を味わいながら、「高知」の歴史を感じられると思います。

 

[城西館]


1874年(明治7年)創業で、これまで数多くの政界、財界の方が泊まったこともあります。展望露天風呂、展望大浴場で体の疲れを癒してください。

住所: 〒780-0901 高知県 高知市上町2-5-34

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[高知城下の天然温泉 三翠園]


1950年創業。元々、土佐藩主山内家の下屋敷(南御屋敷)だった場所に建つホテル。西郷隆盛や歴代天皇が訪れたことのある日本庭園が残っており、落ち着いた雰囲気を味わえます。

住所: 〒780-0901 高知県 高知市上町2-5-34

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[土佐御苑]


1964年創業で、料理自慢の老舗宿。「全国旅館100選」の料理部門で連続入選したことがある高知の郷土料理に舌鼓を打ちます。

住所:〒780-0052 高知県 高知市大川筋1-4-8

詳細を見る▶

 


【高知県 桂浜周辺地図】


【海津見神社】

弓状に広がる砂浜の先の岬、龍王岬に鎮座する海津見(わたつみ)神社。

御神徳:海上安全・漁業豊登・祈雨祈晴・商売繁盛・良縁成就
御祭神:大綿津見神(おおわたつみのかみ)。イザナギ・イザナミの間に生まれた海の神様
鎮座地(住所):高知県高知市浦戸 城山831
御朱印:拝殿の中にあります。置かれていない場合は、若宮八幡宮へ。
■≪若宮八幡宮≫
電話:088-841-2426
住所:高知県高知市長浜6600番地


【あんこスイーツ かしこ】

一般的なおはぎとは異なり、彩り豊かな見た目と一口サイズの食べやすさが特徴。

『黒ごま、いちご、粒あん、きなこ、ほうじ茶、キャラメルナッツチョコ、抹茶、むらさき芋』など現代風にされていて子どもも食べやすい。見た目だけでなく、1グラム単位でこだわりをもっておはぎ達を作っています。

開放感のある店内は綺麗でオシャレな空間が広がります。

時間:10:00~16:00(休:火)
電話:088-855-3224
住所:高知県高知市仁井田201-2
HP:https://www.ankosweet-kashiko.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kashiko0420/

作画:さけハラス キャラクター情報を見る▷
著:(株)ピーアールハウス

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・ムッシュ・コイケヤ:@MonsieurKoikeya
・さけハラス先生:@hunwaritoast
・明美さけ子:@akemi_sakeko

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